日本語教師が書いた日本語文法についての新書。うまく整理されていて4時間ほどで読めた。肝は自動詞と他動詞。自動詞は自然中心(なる)、他動詞は人間中心(する)。文法に埋め込まれた文化を知るための、最初の一冊におすすめ。日本語の主語についての卒論を書く前に読みたかった。
目次
- 学校で教えられない「日本語文法」
- 「主題と解説」という構造
- 「自動詞」と「他動詞」の文化論
- 日本人の心を表す「ボイス」
- 動詞の表現を豊かにする「アスペクト」
- 過去・現在・未来の意識「テンス」
- 文を完結する「ムード」の役割
- より高度な文へ、「複文」
参考文献
金谷武洋 (2006) 『英語にも主語はなかった』他
ハイライト
■3 「自動詞」と「他動詞」の文化論
- 自動詞は自然・話題・出来事全体把握中心(なる)、他動詞は人間・主語・動作主中心(する)